九州教区・九州地震被災者支援室より第3信 / 支援活動~被災者を「孤立させない」ため~の取り組みについて

「だれが、キリストの愛からわたしたちを引き離すことができましょう。艱難か。苦しみか。迫害か。飢えか。裸か。危険か。剣か。」ロマ8:35


+主の平和がありますように

最初の大きな地震発生から三週間が過ぎました。日々伝えられる被災地の様子に触れ、全国の皆さまがご心配くださっていると思います。すでにご存知のとおり、現地では今尚強い余震が続いています。九州各地も揺れていますが、熊本では下から突き上げるような衝撃、また時にゴォーと唸るような音が響いて、足下で強大な力が動めいているのを感じます。今度の揺れはすぐ収まるのか、またも大きな地震につながるのではないかと皆不安を感じ続けています。これが被災地の現状です。


 さて、これまでの私たち支援室の活動についてお知らせいたします。

4月16日の本震発生翌日より教役者有志がチームに分かれ、安否確認、また被害状況の確認のために信徒宅、そして菊池黎明教会、リデルライトホーム及び降臨教会礼拝堂を訪問。地区、家により被害の大小は様々ながら、それぞれ直接話を聴いて実感したことは、皆これまで経験したことがないような恐怖体験を経て、次がいつやってくるのかと怯えるようにして過ごされていることでした。

その後も訪問を継続しつつ「必要」を探りながらの支援を実施。とくに断水が続いていた老人ホームへは教区内外の協力を得て大量の水やオムツ、ティッシュなどを届けることができました。そして各信徒宅の片付けも実施。どの家も激しく揺さぶられ、家電品、食器、本、衣類などありとあらゆるものが部屋に散乱。とくにガラスや陶器の食器、窓ガラスの破片などは危険で、自由に部屋の中を行き来することさえできない状態でした。壁に大小の亀裂が走り、大物家具やピアノが部屋の中を暴れ回るように移動し、ひっくり返ってしまった物も多く見られました。家族だけでは元に戻すことができず、荒れた部屋を片付ける気力も失い茫然と過ごす方も多数おられました。

屋外では、まわりの塀が倒れて道をふさぎ、その後は各家庭から出された不用品の山が道を狭くしています。ブロックやガレキ運びなど重労働作業の必要がたくさんあります。通常ならば工事のプロたちの仕事ですがとても手が回らない状況。なかなか要領を得ないままになんとか取り組んでいます。その他、一級建築士の資格を持つボランティアによる家屋の点検とアドバイスなどもすることができました。

ゴールデンウィークには、多くのボランティアの力を借りて被害の大きかった益城地区の、信徒の繋がりある数件のお宅での支援活動を実施。家の中から貴重品の数々を引き出し、避難しておられる場所へ運搬。経営されていた店舗の片付けや疲れがたまった被災者へのマッサージもすることができました。さらに奥まった地域や孤立しがちな高齢の被災者、小さな子どもたちのいる家庭へ救援物資を届ける取り組みなどもしました。

壊れた建物の中で過ごすことに不安を感じ、ビニールハウスやガレージで過ごす人、いまだ車中泊を続けている人もいます。しかし話すと「もっとひどい状態の人がいるから」「自分たちは命が助かったから」「皆と集まる場所があるから」恵まれている、という言葉を口にされ、切ない気持ちにさせられます。被災した人たちの物質的ダメージもさることながら、精神的ダメージはどれほどだろうかと途方に暮れる思いです。

今後被災地では、さらに多種多様な必要が出てくると思います。さらに訪問を繰り返しつつ、よく見聴きし取り組んでまいりたいと思っています。


これからの支援活動について話し合い、以下のことを決めました。

◆拠点の名称 「熊本聖三一ボランティアセンター」 とします。

◆スタッフ配置
上記ボランティアセンターの運営責任者を、当面は、
室長 柴本孝夫司祭
現地コーディネーター 山本尚生
久留米聖公教会牧師 中野准之(じゅんし)司祭 が交替で担当します。
加えて、5月下旬までは神戸教区の瀬山会治(えいじ)司祭の協力を得て運営します。

◆活動日
月曜日~土曜日。
日曜日は原則、活動はお休み。教会で礼拝を守り、集った人と共に過ごします。

◆活動内容
引き続き、被災信徒とそのまわりの人々の生活を支える活動を行います。
丁寧に訪問を繰り返しつつ「必要」を探りながらの支援。とくに被害が大きい益城、嘉島地区では、孤立した人、病者、高齢者、幼子のいる家庭などに配慮し活動します。さらに、西原村や南阿蘇での活動も模索します。

・現在、り災証明書の発行が始まり家屋倒壊判定も進められ、被災者の今後の動向が少し明らかになると思います。それら変化する必要に対応し支援していきます。

◆ボランティア手続きについて
・基本的には「第2信」記載の「募集要項」に沿って活動を継続。多数のボランティアを集結させてではなく、リレー形式等により広く多くの人たちの関わりを得て、継続した取り組みを目指したいと考えています。

 ・ボランティア登録票に記入し、所属教会の牧師を通して各教区事務所へ送信してください。各教区事務所から九州教区事務所までファクス送信してくださることになっています。その後、支援室から本人へ連絡し調整の上、活動期間及び内容を決定します。
記録と万一の事故対応のために必ず必要です。二回目以降申し込まれる方も必ずお送りください。(土・日は各教区事務所が休みのため連絡が遅れる場合があります。)

・被災者の必要と、当支援室の力量も踏まえ、受入の可否、活動期間等について判断・調整させていただきます。ご了承ください。

・ボランティア活動を目的にした被災地への移動に関し、各自治体で高速道路通行料やその他交通機関についての補助が出される場合があります、各自お調べくださることをお勧めいたします。

◆情報発信
フェイスブック「九州地震被災者支援室 日本聖公会九州教区」での情報発信をしています。その他、九州教区のホームページへの情報掲載等調整中です。
https://www.facebook.com/koritsusasenai/

ご協力よろしくお願いいたします。


2016年 5月 7日
九州教区主教 ルカ 武藤 謙一
九州教区・九州地震被災者支援室
室長 司祭 マルコ柴本 孝夫

2016.05.09 | 九州教区・九州地震被災者支援室

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