2016年 8.15 平和メッセージ

キリストの平和があなたがたの心を支配するようにしなさい。この平和にあずからせるために、あなたがたは招かれて一つの体とされたのです。いつも感謝していなさい。
 (コロサイ信徒への手紙3章15節)



主にある兄弟姉妹の皆様へ

主の平和が皆様と共にありますように。
2016年8月15日、日本は71回目の敗戦の日を迎えます。わたしたちはこの日、過去の過ちをしっかりと認識し、日本の侵略によって傷つき、今も痛みと悲しみを抱いている多くの人々の癒しを祈り、それらの方々と、また侵略されたアジアの国々との和解を求め続けていかなければなりません。また、日本においても、戦いに駆り出された多くの人々やその家族、特に弱い立場にある人々、障がいのある人、子どもたち、女性、高齢者の方々が犠牲になっていることを忘れてはなりません。

わたしたちはアジアにおける平和の実現をこれからも目指します。殊に、韓国、北朝鮮、中国との安全保障の確立は、大切なことです。しかし、今なお中東やアフリカでは紛争が続いており、イスラム国や他の宗教的・民族的過激集団の出現によってテロが世界に拡散し、世界全体が不安と恐れに陥り、多くの人々が犠牲になっています。世界中から戦争、紛争がなくなり一日も早く平和になりますよう祈りましょう。

さて、昨年、国会では政府と与党が、それまで一貫して憲法第9条違反としていた集団的自衛権行使を、解釈を変更すればそれは合法であると主張し、「安全保障関連法案」を強行採決しました。そして、それによって世界各地に自衛隊を派遣すること、また戦闘行為に入ることも可能としました。また、今年7月の参議院選挙では、与党が大勝し、憲法改憲容認派が3分の2を占め、今後、憲法第9条を含む憲法改憲の動きが加速されることが現実味を帯びてきました。戦後71年、今まで日本が戦争もなく、平和に過ごすことができたのは、日本国憲法第9条があったからです。日本も戦争が出来る国となり、日本の平和が脅かされています。

尖閣諸島、南シナ海、南沙諸島をめぐる中国の領有権主張、北朝鮮のミサイル発射実験などが連日報じられ、日本国内でも危機感を覚える人が増しています。しかし、このような時こそ、政府はこれらの当事国との話し合いを通して、隣国との間で安全保障を確立し、もしもの事態(有事)を回避する方法を確立し、国民を危険に遭わせないようにすることが求められています。沖縄に米軍基地を固定化し、辺野古への新たな基地建設を認めさせ、宮古、八重山諸島には自衛隊基地を造ろうとしている政府の方針は決して容認できることではありません。

平和は、私たちの心の中にあります。私たちが心を騒がせ、不安、恐れに陥るとき、争いや紛争が起こります。そこに悪魔の働きがあります。私たちの心を怒り、憎しみ、敵意などに任せることなく、キリストの平和が私たちの心を満たし、支配するように、福音を生きることを学びたいと思います。
主に在りて

2016年8月15日


日本聖公会首座主教 主教 ナタナエル 植松 誠
正義と平和委員会 委員長 主教 ダビデ 上原 榮正

2016.07.29 | 正義と平和委員会

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