「憲法改正」に反対する声明文とポスター掲示のお願い
主の平和
正義と平和委員会・憲法プロジェクトでは、今期もテーマを「9条」、「信教の自由」に絞り、共に学び、祈りたいと願っております。
自民党が「憲法改正」を言い続ける中、常に「憲法改正反対」の声をあげて行きたいと思います。〝わたしたちは「憲法改正」に反対します〟という声明文を送付いたしますので、各教会、礼拝堂におかれましては、訪れるみなさんの目に留まる場所に、早速提示していただけますようにお願い申し上げます。
また、昨年に引き続き今年も、憲法記念日(5月3日)を迎えるにあたり、ポスターを作成いたしました。ポスターの掲示もお願いいたします。ポスターにあるお祈りを、礼拝や集まりの折に、共にお捧げくださいますようお願い申し上げます。
このポスターが、憲法を思い起こし平和を祈るひとつのきっかけとなりますように。
日本聖公会正義と平和委員会
憲法プロジェクト
わたしたちは「憲法改正」に反対します
日本国憲法は、近代日本の歩みが行き着いた破滅的な戦争の反省の上に作られた憲法です。恒久の平和を念願し、再び他国を侵略・戦争をしないという決意で作られました。前文では、そのことを高らかにうたっています。第9条で戦争の放棄と戦力の否認をうたい、国際平和を希求しています。
日本国憲法は、わたしたちの基本的人権が侵害されないように、国の大きな力をしばるものです。第11条で基本的人権の享有と性質をうたい、第97条で再度基本的人権をうたっています。第98条で憲法が国の最高法規であること、つまり法が国を支配することを明確にしており、第99条では天皇と公務員に憲法尊重擁護の義務を課しています。憲法は、国家権力から国民の権利・自由を守るために制定されているのだから、権力側はこれを尊重し、擁護しなければならない、そのことを明らかにしています。そして、安易に憲法を「改正」することができないように、第96条で、通常の法律より憲法改正の議決要件を厳しく規定しています。日本国憲法が誕生以来、この間ずっと日本国憲法は守られてきました。
わたしたち日本聖公会は、1996年日本聖公会第49(定期)総会において、「日本聖公会の戦争責任に関する宣言」を決議しました。また、2004年日本聖公会第55(定期)総会において、戦争の反省と尊い犠牲の上に作られた日本国憲法、ことに「憲法第9条の改憲に反対する」ことを決議しました。日本が加害者にも被害者にもならないために、日本国憲法第9条を守ること、改憲に反対することは、キリスト教会としての責任です。
この立場から、わたしたち日本聖公会は「憲法改正」には反対します。
以上
2014年5月3日
日本聖公会正義と平和委員会
委員長 主教 渋澤 一郎
同委員会憲法プロジェクト

