8・15平和メッセージ

 主の平和が、皆さんとともにありますように。
 日本聖公会宣教150周年を迎え、主に感謝いたします。今年も、8月15日、敗戦の日にあたり、心新たに、主にある平和への思いを深めたいと願います。

 今、私たちは激動の時を迎えています。100年に一度と言われる世界経済大恐慌は、各国政府の努力にも拘わらず、収まる気配を見せません。職を失った人、あるいは失うかもしれない不安の中にいる多くの人たちのことを、私たちは、自分のこととしてしっかりと受け止めたいと思います。この厳しい経済情勢の中で、わが国の政治もまた、大きな転換期を迎えています。

 このような社会情勢の変化、不安定な状況の中で、人々の心に平和への思いがどんどん薄れ、自国の利益のみを追求し、軍事化への傾向が加速されることは歴史の教えるところです。特に、若い世代に“平和ではなく戦争を”との思いが広がっていると言われます。歴史の中で、社会の閉塞状態を打破するために、度々戦争が利用されてきました。現在も又、その危険性は、常に存在しています。若い人々が、自らの意志で戦争を希望する現実を、私たちは真摯に受け止めなければなりません。世の中に失望したとき、何をしても無駄だと言う自己破壊的な衝動が生まれ、それが他者を破壊する行動へとせき立てて行くのではないでしょうか。

「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」(ユネスコ憲章前文)

 私たちは、主イエス・キリストに救われ、主の十字架によって罪が赦され、一人ひとりがご復活の命に生かされていることを信じています。そして、その無限に尊い命が、み子のからだに結ばれ共に生かされる喜びの国=神の国が、この地に成就することを目指して歩んでいます。この命の喜び、み国の実現の希望こそ、平和の原点です。ここに、この世の様々な困難を乗り越えることができる和解と平和の道があると信じます。

戦争・軍隊によっては平和を実現できないことは、今、世界各地の紛争を見れば明らかです。“軍事力によらない安全保障”を一刻も早く実現する必要性が、国連等によって提唱されています。それは「人間の安全保障」と「共通の安全保障」です。一人ひとりの命が、平等に尊ばれ、貧困、飢餓、病気、人権の抑圧等からの解放を目指す「人間の安全保障」の実現。そして、過去の戦争責任を自覚しながら、平和憲法を生かし、アジアでの「共通の安全保障」を築いていくこと。これが、私たちのこれからの課題であることを信仰をもって受け止め、反戦の誓いを新たにしたいと思います。
 
現実はいかに厳しいものであっても、神の国は始まっています。聖霊の力によって、わたしたちをこの世に遣わし、み旨を行わせてください、平和がこの地に実現しますようにと、真剣に祈り求めていきましょう。


2009年8月15日

日本聖公会
首座主教 ナタナエル 植松 誠
正義と平和委員会
委員長 主教 ダビデ 谷 昌二





平和メッセージはpdfでもご覧頂けます。
http://www.nskk.org/province/others/peace_msg_090729.pdf

2009.08.07 | 正義と平和委員会

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