聖公会コンゴ民主共和国(DRC)管区からのアピール 全文訳

<導入>

私たちが私たちの教区で女性の能力を向上するためにしていることを、あなた方と分かち合う機会を与えてくださったことを感謝いたします。神の民は神の任務につくように招かれているからです。私の名前は、ムギサ・イシンゴマといい、DRC・ボガ教区のイシンゴマ主教夫人です。私たちはDRCの南東部にあるカタンガ教区で10年間ともに司牧してまいりましたが、今はウガンダ国境に近いコンゴの北西部にあるイツリ州のボガ教区で働いております。この教区で和解の職務を果たす使命を与えられたのです。

私どもの教区には、二つの組織があります。聖公会の女性たちを繋ぐ「マザースユニオン」と、所属する社会的、宗教的立場をこえて、すべての女性たちに開かれた地方の超教派的組織である、「平和と社会的向上のための女性連合(WUPSA)」と呼ばれるものです。目標は、経験の分かち合い、訓練セミナー、社会や自己の特性を生かして、平和の担い手とし社会の発展に参加するように女性をエンパワーすることです。

まず初めに、DRCにおける現状を説明したいと思います。コンゴ民主共和国はアフリカ大陸の中央に位置し、11の州に住む6500万の国民のいる広大な国です。DRCの国民は1997年に始まって数年続いた紛争の恐ろしい環境の下で、不安定な経済的状況を生きてきました。

この状況が多くの人命を失わせ、社会のインフラを壊滅させ、国民は極度の貧困に苦しんでいます。御存知のように、戦争を起こす人はその結果に苦しむ人とは違います。苦しむ人は、罪の無い人たちで、反乱軍と政府軍によってなされた蛮行の後見捨てられた女性たちと子供たちです。女性たちと少女たちは、性的暴力の犠牲者で、その結果うつされた病気、HIV/AIDSに罹ったり、レイプされた挙句の望まない妊娠に苦しんでいます。また、大虐殺のときに殺された人々の後には孤児が残されました。国民軍は人々の家や病院や農場に火を放ち、貧困は極限に達しています。人々の生活は悲惨で、今でも攻撃にさらされています。

ここイツイ地方では、農業が主産業だったので、経済的援助なくしては人々が今までどおりの生活を取り戻すことは困難です。教育費は親が負担するので、子供たちを学校に通わせるのは、さらに難しいことです。DRCで、医療の恩恵に与ることも簡単ではありません。

1990年には、DRC(当時のザイール)では、男女平等はまだ確立していませんでした。当時の政権は女性の社会における重要な役割を公に認めて、女性は、例えば家を持つ権利や経済的社会的な部署につく権利のような法的権利が認められていましたが、実際には習慣や別の法的制約で、彼女たちの機会は限られたものでした。

植民地時代の事を思い出して見ますと、コンゴの人々は大変な重労働を強いられ、仕事というものに対して否定的な態度をとっていました。それは、自分たち自身のために生産する方法を学ぶ機会を与えられず、当時の制度が人々の依存体質を育ててしまったからです。例えば、DRCの南東部にあるカタンガの鉱山の採鉱会社で働いていた人々は、給料のほかに子供の人数に応じて食料を支給されていたのです。今日、その家族たちは、生き残るために戦わねばなりません。雇い主に依存することに慣れてしまっていて、家族を食べさせられないのです。私はこの事柄に重点を置いて何かしたいと思っています。魚を与えるより漁の仕方を教えるべきです。コンゴの人たちは働くことによる自由と、依存を混同して、自分たちを怠惰の中に置き去りにしているのです。

女性たちが直面していることと西欧のNGO主導で示された見通しの間にはへだたりがあります。ここに私たちの挑戦があります。最近でも農業の主たる担い手であり続けている女性たちのネットワーク作りのために努力はされていますが、微々たるものです。

2006年、国連の女性差別廃絶委員会はDRC紛争後の政権交代期に、女性の権利とジェンダーの平等が最重要課題とみなされていないと指摘しました。アフリカ協会は2006年のその委員会のための報告書を作成し、女性が直面する権利と日常の生活における問題に関する広範囲にわたる見解を提供しました。

御存知のように、環境を管理し、守ることに繋がるすべての事柄において女性は男性のパートナーであると言うことが聖書にしっかりと示されています。アダムのパートナーとして作られた女性が未来の人類に発展をもたらし、すべての被造物がその支配下におかれていると言うことは神の創造の法則に適ったことです。神は母性の発揮する能力や、哀れみの心を女性に与えられました。そして他の被造物にも。(the rest of Creation) 。女性は国民と国家に調和のある再建をするために必要不可欠であるという意味合いで、女性の社会的地位と伝統的役割双方を、特に私たちのコンゴにおいては、感謝して受け入れたいと思います。

こういった状況下で、ボガ教区のWUPSAは、「家族生活における困難に苦しんでいる人を助ける」という目標を表明しているマザースユニオンと連携して以下のような領域で人々を訓練しようと決めました。

* 平和と和解
* 紛争後の変革
* ジェンダー
* 暴力と非暴力
* HIV/AIDSの予防と自発的検査の自覚に対する教育
* Laundromats(?)
* 女性の自立をうながす農業


<結論>

 結論の中心的概念は、神は私たちを貧しいものも含めて愛しておられ、その哀れみはすべての人に及ぶ、というものです。イエスは貧しいものたちのために来られました。彼らがどの様なもので何を持っているのかを知っておられます。彼らに愛を示し、彼らの持てるもの、彼らが何者かを正当に評価することが、彼らを成長させるグループ、共同体に組み入れることの助けとなります。

まず初めに、私たちは彼らが善い人々であり、少しずつ発展するのに必要な手段も知性も力もエネルギーもすでに持っていることを気づかせる必要があります。彼らが必要としているものが何かを共にみつめるのです。私たちは無理強いすることはしません。なぜなら彼らが賜物も力も持っているのにただ、それらをどうやって自分たちの必要と繋げるかを知らないだけなのです。私たちのできることは、彼らの問題の底にあるものを発見し、自分たちの持っている人的資源に基づく解決を見つける事を援助するだけです。

夫と私は、現実的な政治的進展が速く進んでいる事に関して希望を捨てていません。観察をしたことは、その過程への洞察力を増し、ヴィジョンを手にする彼らグループの勇気を証するものです。


1.紛争のもたらしたものへの挑戦。すべてを失った人々は、避難民キャンプから帰国し、その傷跡から生活を再建している。

2.若者の一部はまだ武装グループに加わっており、武器を持って自分たちの生存のために使っている。教会は彼らに武装放棄を促し、社会に復帰することを助け続けている。

3.夫を失った多くの女性たちの問題。

4.レイプされた人たちが適当な医療を受けられず、いまだに恥と感じていること。


 これらの状況では、信徒たちを平和と和解のために訓練するのは教会の責任です。紛争時、家族を隣人に殺されたある家族は、いまだにお互いの近くに住んでいるのです。これは本当に大きな挑戦です。

私たちの国では、女性が家族の長であると考えることが出来ます。なぜなら神が男性に与えた仕事を女性が担うからです。子供たちの世話をして学校に通わせ、食物を手に入れ、学費を支払うのも女性です。

主教の伴侶として、夫の召命を通じ、私には教会の使命のための彼の職務を支える賜物があると確信しています。特に、女性の可能性をいっそう強め、より良く家族の世話をすることが出来るようにするという見方に立って、出来る事があります。


 私たちのためにお祈りください。有難う。 ムギサ・イシンゴマ
 マザースユニオン会長、IAWNコンゴ民主共和国代表

 IAWN(International Anglican Women's Network)
 Mothers Union

2008.12.18 | 女性に関する課題の担当者(女性デスク)

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